BtoBのEC市場規模とEC化率
経済産業省の『平成28年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 (電子商取引に関する市場調査)』という資料の中で、BtoBにおけるEC市場規模とEC化率の推移についてまとめたグラフがあります。
出典:経済産業省
http://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170424001/20170424001-2.pdf
2016年における広義のEC市場規模は291 兆 170 億円(前年比 1.3%増)にのぼり、広義のEC 化率は28.3%(対前年比 1.0ポイント増)という結果が得られました。
2012年から2016年の間では広義のEC市場規模は年々微増といったところで安定しており、劇的な変化はありませんが、広義のEC化率について見ると4年の間に25.7%→28.3%と約4%伸びていることがわかります。
「EC化率」とは全ての商取引(対面販売やECでの取引など)全体で見たときのECの商取引の割合のことです。この割合が高くなるほどECサイトが全体に占める売上が高いということになります。
BtoBの取引で特に好調だったのが、「食品」(前年比 2.0 ポイント増)、「輸送用機械」(前年比 2.0ポイント増)、「電気・情報関連機器」(前年比 1.7ポイント増)の3つでした。
※ここでの広義・狭義の定義について、広義は狭義も含めたコンピュータネットワークシステム(VAN、専用回線、従来型EDI)を介したオンライン・オフラインを問わないもの、狭義は公衆回線上のインターネットの他、エクストラネッ ト、インターネットVPN、IP-VPNを介したオンラインでの取引を指します。
BtoCのEC市場規模とEC化率
次にBtoCのEC市場規模とEC化率について見ていきたいと思います。
同じ資料の中では、2016年のBtoC EC市場規模が推計15兆1,358億円にのぼると発表されており、BtoC間のEC市場が好調なことを示しています。
以下のグラフは2010年~2016年までのBtoCの市場規模及びEC化率をまとめたものですが、2010年からEC市場規模は順調に右肩上がりとなっています。さらにそれに伴ってEC化率も高くなっていることがわかります。
出典:経済産業省
BtoCのなかでも好調な物販系・サービス系・デジタル系分野の市場規模は昨年と比較して伸び率が約10%と大きく伸びています。